抄録
現在,社会問題の一つとして少子高齢化があげられ,上肢障がい者の介護者が不足している。そのため,介護者の負担を軽減し,上肢障がい者の食事を支援するためのロボットの開発が期待されている。当研究室では市販弁当をプレートに配置するだけで,自力で食事が行える食事支援ロボットが開発されている。このロボットは食物をプレート移動機構,把持機構,運搬機構の動作によって使用者の口元まで運ぶという支援を行う。従来のプレート移動機構には2輪オムニホイールが用いられていたが,この機構はプレート移動による食物の移動距離とプレートの動作範囲にトレードオフの関係があった。そこで本研究ではロボットの設置可能範囲に応じて最適な位置制御をするための3輪オムニホイールによる新たな移動機構を提案する。検証実験において,提案した移動機構を用いて食物の正しい位置制御が可能か検証したところ,良好な動作が確認できた。