抄録
本研究では、ヒューマンセンタードデザインの評価手法として、中断時系列分析の有用性を検討した。少数の被験者データからデザインの効果を確認する必要がある一方で、適切な時系列データの分析手法は明確ではない。本研究では、荷物の持ち上げ下げ作業における作業台の高さ変更による重心動揺データ(COP)を対象に、最小二乗法(OLS)、一般化最小二乗法(GLS)、およびSARIMAXモデルを用いて分析を行い、各手法の有効性を比較した。結果として、SARIMAXモデルは外生変数の影響を統計的に明確に捉える点で優れていることが示された。この手法により、単一の被験者から得られるデータでも、統計的な検証結果を得ることが可能となり、デザイン評価や改善における効果的な方法を提供することが示唆された。今後、他のデータへの応用やさらなる手法の改良を通じて、デザイン評価手法の進化に寄与することが期待される。