抄録
欠陥検出用のCNNモデルを訓練する場合にまず必要となるのが学習用の画像データの収集である。訓練時に設定しなければならないパラメータとしては,①最大エポック数,②ミニバッチサイズ,③学習率,④汎化性を得るための訓練に用いる画像の枚数などがある。研究室で開発中のMATLABアプリケーションでは様々なタイプの欠陥検出モデルを訓練する際,これら四つを含むパラメータの調整が可能になっているものの,現状ではオペレータが勘を頼りに試行錯誤的にこのようなパラメータを決めており,手間のかかる作業となっている。本研究では,インタラクティブGAを用いてそのようなパラメータの自動調整を試み,設計者が望ましいCNNモデルを構築していく上で,指針となる条件を提案できるシステムの構築を目指す。インタラクティブGAにより,ユーザとのインタラクションを通して,目標とするCNNモデルの構築が可能となる。