抄録
日本の農業では,基幹的農業従事者の減少及び高齢化による労働力不足が課題となっている。これに対し,情報通信技術を用いたスマート農業技術が活用されている。一方,果樹栽培では経験に依存する作業が多く,機械化が十分に進んでいない。また,果樹栽培の年間労働時間は水稲栽培と比べて著しく長く,中でも整枝・剪定が占める割合は大きい。剪定作業は,果樹の生育や収量に影響を与える重要な作業であるが,熟練者の経験に依存しており,不慣れな作業者にとって実施が難しい。剪定前後の樹木形状を3次元データとして取得し,剪定された位置や量を定量化できれば,剪定技術の記録や教育に利用できると考えられる。そこで本研究では,剪定前後の複数視点画像を基にNeural Radiance Fields (NeRF)活用による3次元メッシュの生成を行い,剪定位置・剪定量の推定を行うことを目的とする。