抄録
屋内ナビゲーションは,インフラの整備や専用アプリのインストールを必要とする場合が多く,特に一時的なイベント会場で,不特定多数の利用者へ展開することが難しい。本研究では,Webブラウザ上で動作する屋内ナビゲーションを提案し,実環境で評価した。実証実験の結果,平均絶対誤差は0.91 mとなり,一般的な屋内測位の精度基準である1 m以内を満たした。さらに,マップマッチングによる曲がり角でのドリフト補正が,測位精度の維持に寄与することを明らかにした。一方,補正が働かない長い直線区間では距離に伴って誤差が増大するため,75パーセンタイル誤差が1 mに達する17 mを限界長と定義し,各直線区間が限界長を超えないようにチェックポイント(正解位置に更新する地点)を配置する指針を導いた。本成果は,展示案内や災害時の避難誘導などにおいて,ブラウザ型屋内ナビゲーションの設計法として応用が期待される。