2005 年 12 巻 p. 231-240
本研究は瀬戸大橋とゴールデンゲート橋、サンフランシスコ・オークランド・ベイ橋を主に、東京湾横断道路、安芸灘大橋等の海上長大有料橋の建設マネジメントを比較して、わが国のこれからの海上長大連絡路建設事業の効率的な施行を検討することを目的としたものである。まずこれらの事業・技術の特徴について述べる。次にこれらの事業の工程・工費・安全の比較を行い、マネジメントの観点から工事発注規模や発注件数による工期、人事面からのマネジメントの連続性について調べた。調査の結果、日米のプロジェクトで発注規模・発注件数・発注時期・職員の在籍期間に大きな差異があり、これらが工期及び、予算額の遵守に大きな影響を及ぼすことがわかった。検討結果を踏まえて、今後の大型建設事業の効率的な建設マネジメントを提言した。