建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
土木史研究の方法論
関口 信一郎
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2006 年 13 巻 p. 237-246

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抄録
土木史の研究および教育は, 土木技術や技術者としてのあり方を考える上でも重要な意義を有している。しかし、土木技術者にとって極めて身近な事象であると感じるためか史料の選定、操作、仮説および結論を導く過程における論理の展開など、研究および教育の実施方法について課題は多い。
我が国初の本格的外洋防波堤である小樽港北防波堤を設計・監督した廣井勇博士は名著「築港」を始め港湾調査報文、築港工事報文など多くの記録資料を遺している。廣井勇博士によって近代港湾建設の科学と技術は我が国に移植された。
北海道開発局小樽港湾事務所では2003年より毎月定期的にゼミナールを開催し, 歴史研究家の指導を得て廣井勇博士が遺した記録資料を読み解き、小樽港北防波堤を照合させることによって廣井精神と廣井工学を探求してきた。その成果については昨年から公表しているところである。
本稿はゼミナールの経験を踏まえ, これからの技術者像、倫理、技術教育に有用な土木史のあり方に検討を加え、土木史研究を進める上で必要な要件および研究方法を提示する。
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© 社団法人 土木学会
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