1996 年 4 巻 p. 49-58
コンピュータ技術、通信技術などの進歩に伴い情報化施工はこの20年間に大きな進歩を遂げ施工技術として定着したものとなった。5年分以上の大量のデータの解析、現場と管理部門や発注者との問のデータの共有、遠隔地からのリモート計測、3次元のリアルな結果の表示なども簡単に行えるようになってきている。また適用工種も広がり、従来から行われていた土留やNATM以外に、最近では超軟弱地盤や地下空洞あるいは海洋や河川など新しい分野で活用されるようになった。
しかし、一方では旧態依然のまま課題となっている点も少なくない。本論文は情報化施工の現状を幅広く調査し利用されている各要素技術の評価を行い、さらに課題と解決策を示し情報化施工の将来象を検討したものである。