抄録
本研究は, 滋賀県米原町において企画されている地域総合開発計画を例に取り, 地域総合開発におけるマルチプロジェクト化およびマルチプロジェクト化が行われた場合の実施計画の最適化を行うための理論モデルと, その解法について検討を行った. 本研究においては, 春名・滑川の提案したネットワーク型資源配分問題の解法を応用し, 事業費の返済, および同時実施可能な事業の数への制約を与えた場合についての解法について検討した. その結果, 本研究で取り扱った条件下においても, ネットワーク型資源配分問題に準拠した解法は有効であることがわかり, 費用を仮想的に与えた場合の最適実施計画案を得た.