抄録
最大加速度やSI値などの地震動強度指標は耐震設計や信頼性解析などの工学的な目的に広く用いられている. 特に, 信頼性解析においては, 構造物の地震耐力の確率分布とともに地震外力の確率分布を与える必要があり, 地震外力の平均値だけでなく, 標準偏差などのばらつきも重要な意味を持っている. このことから本研究では, 千葉アレー (東京大学生産技術研究所千葉実験所), SMART-1アレー (台湾・羅東) の強震観測記録, 並びに地震時導管網警報システムSIGNALの観測記録を用いて, 二点間で観測され得る最大加速度の差異について検討を行った.