都立大学では、逗子市の地震防災対策の一環として地盤構造の異なった地表及び地下の5地点において地震観測を実施し、現在までに91地震、約909のデータを得た。これらの地震データ、常時微動観測データに基づいて地盤の応答特性を検討するとともに、数値解析シミュレーションを行い、不整形地盤の応答特性を調べた。常時微動観測データから得られた地盤の応答特性は地震観測から得られた特性とよく対応した。また、数値解析により、一次元モデルで現地盤の物性を評価でき、2次元モデルでは傾斜基盤上で大きな応答値を示し、傾斜基盤が表層の応答特性に影響を与えることが明らかとなった。