2001年芸予地震の際にK-NETおよびKi-netの観測点で得られた強震記録を用いて距離減衰式を構築した. この式による基盤面の地震動分布をKriging法を用いて空間的に補間し, さらに国土数値情報を用いた地形・地質分類ごとの地盤の増幅度を考慮することで, 地表面における地震動の最大加速度・最大速度・計測震度などの各種指標値の分布を1kmメッシュ単位で推定した.また, この結果を用いて, 鉄道等の構造物に対する実際の被害と地震動の各種指標値との関係を検討した. これらの検討結果により, 本手法により推定した地震動の各種指標値分布は, 地震直後の被害状況を把握するうえで有効に活用できることを確認した.