抄録
現地調査は, スマトラ島沖大地震における強震動や地盤の液状化など, 津波以外の被害の実態を明らかにすることを目的とした. 調査地点は震源に近いスマトラ島バンダアチェ (Banda Aceh) およびムラボー (Meulaboh) である. 本報告では, 低平地における地盤に関する被害について報告する. 西海岸の河口デルタ周辺の村 (Kuala Bubon) での聞取り調査では, 地震直後に橋の取付け部の盛土が沈下し, 車やバイクでの避難が困難であったとの証言を得た. ムラボー市内では, 地震によるRC造建築物の倒壊がみられた. また沿岸部では津波によりほぼすべての住宅が流されていたが, 津波が到達しなかった内陸部の住宅は外見上ほぼ無被害であり, 沿岸部との対比は著しい.