2007 年 29 巻 p. 1113-1116
岩塊の到達距離のような斜面が崩壊した後の影響評価を行うためには, まず斜面崩壊が発生する地震動レベルとその崩壊範囲を精度良く予測することが重要である. 本研究では, これに関する数値解析手法の検証あるいは高度化のため, 遠心力模型実験により岩盤斜面模型の崩壊発生および崩壊範囲の把握・解明を行っている.
ここではその一環として, 不連続面を有する流れ盤と, 明確な構造的弱面がない岩盤の2パターンの斜面模型を用いて遠心力模型実験を行い, 斜面模型が崩壊する加速度レベルとその崩壊範囲・形態を調べた. その結果, 明確な構造的弱面がない岩盤斜面模型は崩壊に至らなかったが, 流れ盤斜面模型は400gal入力時に不連続面が関与する平面すべりで比較的浅いすべりで崩壊した.