環境システム研究論文集
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消費者の選好分析を用いた環境広告の現状とあり方に関する研究
近藤 隆二郎藤井 裕輔
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2001 年 29 巻 p. 123-130

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抄録

本研究の目的は、企業と消費者の円滑な環境コミュニケーションを実現させるために、送り手が作成する環境広告の傾向と、受け手が選好する環境広告の傾向を探り、両者の比較から環境コミュニケーションツールとしての環境広告のあり方を提案することである。まずは、「環境広告コンクール」応募作品および審査通過の現状分析から環境広告の送り手の意識の現状を探った。送り手が作成する環境広告の傾向と、審査員の評価との差異について指摘した、次に、架空の環境広告を用いたコンジョイント分析を用いて、環境広告の受け手の選好について探った結果、環境広告の選好は人によって違いがみられ、選好にはその人の環境意識が影響を与えているということが明らかになった。それらの結果から、環境広告の設計において、[1]環境意識の違いによる選好にあわせた環境広告、[2]実績データを提示する環境広告、[3]革新と適応がバランスした環境広告、について提案した。

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