抄録
近年日本では, 人々の心身の不健全さが大きな社会問題となっている. この問題を解決するためには, 人間の心身の発達の問題を身近な日常生活環境計画の課題として認識することが重要と考える. しかし生活環境のあり方に関して, このような観点からは, 議論の前提となる理論的・包括的な枠組はないと思われる. そこで本研究では, 人間の生涯発達, 発達課題, 空間の意味という考え方を導入した日常生活環境に関する新しい計画論の考え方と枠組みを提案し, これを具体化するための方法論としての思い出分析の有用性を示す.