抄録
近年、アカウンタビリティの確保とODAの質を向上させるためにODA評価の重要性が認識されている。本研究ではODAによって実施された水道整備プロジェクトを対象として、水質評価に焦点をあてた評価手法を提案することを目的とした。水質達成度 (Achievement Grade) と水質汚染のリスクレベル (Risk Level) をインパクト評価の指標とし、飲用適合度として評価する手法を提案した。評価事例を導くためにネパール、フィリピン、ベトナム、インドネシアにて現地調査を実施した。現地調査では複合的にプロジェクトの効果を把握するために、水質調査だけでなく、関係者へのインタビュー、施設調査、裨益住民を対象としたアンケート調査を実施した。