抄録
本研究では, 従来の温室効果ガス排出シナリオデータベースを更新し, 緩和シナリオについて地域別の特徴を考察した. 特に, IPCC第三次評価報告書以降の新しい緩和シナリオに注目し, GDP, 人口, 炭素集約度, エネルギー集約度および炭素税など, SRES4地域分類で定量的な分析をした. その結果, GDP成長率とエネルギー集約度改善率の関係に相関関係がみられた. エネルギー集約度と炭素集約度の関係については, 21世紀前半にエネルギー集約度の改善によってCO2が削減され, 21世紀後半では炭素集約度の減少によってCO2が削減される傾向がみられた. また, 炭素税については, 50~1400$/t-Cと大きな幅が見られ, また, 同率の炭素税が全地域に課された場合, 地域毎にその影響の度合いが異なっていた.