環境システム研究論文集
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生産・流通を考慮した地産地消・旬産旬消によるCO2排出量削減に関する研究
白木 達朗中村 龍姥浦 道生立花 潤三後藤 尚弘藤江 幸一
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2006 年 34 巻 p. 135-142

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抄録

本研究は地産地消による環境負荷の変化を評価することを目的とした. キャベツとトマトに着目し, 地産地消によるCO2排出量削減効果を生産と輸送工程を考慮して推計した. その結果, キャベツは年間で12, 000tのCO2排出量を削減する可能性が示唆されたが, トマトは6, 000tに留まった. 生産の時期をずらす旬産旬消の効果を推計した結果, トマトは冬春から夏秋に一人当たり150gの消費量をシフトすることによって13, 000tのCO2削減効果が示唆されたが, キャベツは同程度のCO2削減効果を得るためには2, 000gを夏秋から春ヘシフトしなければならないという結果になった. 農業からのCO2排出量を削減するためには, 産地や季節を考慮した適産適消が有効である.

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© 社団法人 土木学会
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