2006 年 34 巻 p. 175-181
近年, 企業の社会的責任に対する消費者や市場の関心が高まっており, 企業経営にとって経済効率の改善をともなう形での環境への対応が求められている. 本研究ではDEA (Data Envelopment Analysis) を用いたフロンティア生産性分析によって, 日本の製造業81社を対象にCO2排出量を考慮した生産性の時系列分析を行い2001年から2003年までの全要素生産性 (TFP: Total Factor Productivity) の変化を推計した. その結果加工組立型産業, 特に自動車製造業が相対的に大きな環境生産性の向上を達成していることが分かった.