環境システム研究論文集
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バイオマス新技術開発のインパクト分析手法の提案
奥田 隆明秀島 聡
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2006 年 34 巻 p. 463-471

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抄録
バイオマスは優れた多くの特長を持つが, 同時に様々な問題点を抱えるため十分に利活用されているとは言えない. バイオマス利用を普及させるためには, これらの問題点を解決する新しい技術の開発が必要不可欠である. ところが, 新しい技術の開発には多額の資金が必要であるため, その技術が実用化された時, 環境と経済にどのようなインパクトを与えるのかについて事前に明らかにしておく必要がある. 本研究では, 木質バイオマスのガス化発電を取り上げ, そのインパクト分析を行うための方法を提案した. また, 岐阜県でパイロットモデルを作成し, これを用いて簡単な感度分析を行った. 分析の結果, 発電効率を現状の40%から50%に向上させればバイオマス利用が始まり, さらに発電効率が上昇すると林業などの生産にも影響を与える可能性を持つこと等を明らかにした.
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© 社団法人 土木学会
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