抄録
ユビキタス社会の実現に向けて注目を浴びているRFID技術はすでに様々な分野で活躍し始めている.特に, ICタグは安価で小型であり, データの書込み読取りが可能など, 従来のタグとは異なる最新技術 である.一方, 森林内での物質輸送については, そのプロセスの複雑さゆえに未解明な部分が多く残されているが, ICタグを用いた個体 (個木, 個葉) の識別・追跡が可能となれば, 森林域から渓流への物質動態の理解に大きく貢献すると考えられる.そこで, 研究事例として, 着葉している複数の葉にICタグを貼付し, それらを追跡するシステムを開発した後, 落葉の動態をモデル化した.これにより, 個体の識別を必要とする環境動態観測におけるRFID技術の利用の有効性が示された.