2007 年 35 巻 p. 101-108
循環型社会の実現のためには, 企業単体の循環効率を向上させるだけでなく, 企業連携による資源循環を促進し, 地域全体での循環効率を高めることが重要である. 日本ではエコタウン事業として, 循環技術の開発及び事業化に向けた取り組みが進められてきたが, 企業連携によって地域全体の環境効率を向上させる取り組みに向けた動きはまだ端緒に付いたばかりである. 本研究では, 循環拠点施設の立地情報と循環技術インベントリについての定量的情報を帰属する地理情報データベースを構築し,(1) 排出事業者・受入事業者の情報入力・管理 (2) 循環技術の適合性の判定 (3) 資源循環による環境負荷削減効果の算定の各機能を有し, 地域における資源循環を支援するシステムを提案した.