2008 年 36 巻 p. 189-195
フォークリフト業界では, 環境意識の高まりもあって電動フォークリフトが増加しているが, 車両価格全体に占める鉛バッテリーの割合が大きいため, バッテリーが車両の寿命を規定しているケースが多い. 近年, 再生バッテリーの販売やバッテリー延命に重点をおいたメンテナンス事業も出現しており, 車両全体の延命化にも影響を与えるビジネスモデルとして注目される. そこで, 電動フォークリフトのバッテリーメンテナンス事業について, その導入効果を環境面・経済面から評価することで, サービサイジング型のビジネスモデルの効果を明らかにした. その結果, メンテナンスによるバッテリー延命化, バッテリー2回載せ替えによる車両の長期使用, 再生バッテリーの利用の効果が大きく働くことが示された.