抄録
1) 尾崎金右衞門氏のマンチュロセラスの記載を英譯し、2) 其の原品に對する余の觀察を記す。先づ其のセプタのホロコアニティツクなることを證し、體管の腹側に腹側隆起が存在し、之をendosiphobladeの貫通すること、3) endosiphuncleがendosiphotubeとendosiphuncular segmentsとよりなり、内臓は前者を限りとし、後者は生物の生長に伴ひ後方に殘されたる沈澱物の充填部にして、生物はendosiphuncleを通じて外界と通じゐたるものに非ざること、及び尾崎氏の管状窩はendosheathを構成せるstereoplasmの再結晶に依つて生じたる二次的構造なることを述ぶ。
4) 東亜の所謂Piloceraを眞のPuocerasと比較し、其の識別六項目を數へ、東亜のPilocerasを屬としてPiloceras s str. より分離し、之に對して、尾崎氏の屬名を採用し、其の基本型としてPiloceras wolungense KOBAYASHIを選び、屬の記載を訂正す。
5) ハイヤツトの分類を難じ、新たなる立場より系統分類を立て、附表 (第49頁) の如き系統を提案する。
本論文を通じて提唱されたる新科、新屬、新種は次の如し。
Manchuroceras OZAKI em. KOBAYASHI
Manchuroceras endoi KOBAYASHI
Troedssonella KOBAYASHI
Protocyclocera tidae KOBAYASHI
Manchuroceratidae KOBAYASHI
Wolungoceratidae KOBAYASHI
Baltoceratidae KOBAYASHI
Troedssonellidae KOBAYASHI