抄録
本発表は触針型力センサを用いた微細形状測定プローブの開発に関するものである。現在、接触式の形状測定器には、粗さ測定器や原子間力顕微鏡(AFM)等がある。しかし、粗さ測定器では測定力が大きいためワークに傷つけてしまう問題、AFMでは測定速度が遅いため、測定時間を要する問題がある。これらの問題を鑑み、粗さ測定器とAFMの中間領域に位置する測定器の開発を進めてきた。本発表では、ISO規格より小さな測定力(0.3~750μN)の力一定制御系をもつ微細形状測定プローブのシステム構成と、本プローブの制御システムの応答特性の評価、粗さ標準片を用いた測定速度の評価について報告する。 測定速度については振幅10mm、空間波長100mmの粗さ標準片の測定において測定速度500μm/sを実現した。