抄録
回路に生じる浮遊容量の影響を低減して,より微小な放電エネルギーを達成できる静電誘導給電法をワイヤ放電加工へ適用して、従来よりも微細なワイヤ放電加工が可能になると考えられる。本方法では非接触でワイヤ電極へ給電することが可能なので,従来の接触式給電の給電子の磨耗とワイヤのたわみや振動の方向性を生じさせることなく高精度なマイクロ放電が可能になる。本研究では、加工雰囲気は油と空気である場合の静電誘導給電法によるワイヤ放電加工の微細加工特性を調べた。長さは100μm、幅は3.7μmである微細梁の加工に成功した。