抄録
本報では、大規模ボリュームデータから中立ボクセルを抽出する手法について提案する。本手法は、前報までに提案した大規模ボリュームデータの距離場生成手法の結果を用いて中立面を計算する。本手法は、Prohaskaらの測地線に基づく中立ボクセル評価法を基づいているものの、擬似的な測地線を計算することによって、計算負荷を大幅に削減している。擬似的な測地線の計算は完全にローカルな処理であるため、逐次処理が可能であるなどの利点を持つ。本報では、本手法を用いて大規模ボリュームから中立ボクセルが計算できることを示す。