抄録
マイクロレンズアレイのような複雑な3次元微細形状を持つ光学部品を創成する方法として、単結晶ダイアモンド切削と高速工具制御機構を組み合わせる切削技術が用いられている。しかし、対象材料や加工条件によって形状誤差が生じるという問題がある。また、大面積加工途中に摩耗した工具を交換して再加工する場合には、工具先端の高精度位置決めが重要な課題となっている。本研究では、高速工具制御機構に組み込んだ圧電型高感度力センサを用いて加工機上で加工面形状評価システムを構築した。本報では、高速工具制御機構による変位測定の原理と基本特性を述べた後、加工機上でマイクロレンズアレイ形状を評価した結果について報告する。