抄録
CMP(Chemical Mechanical Polishing)やEEM(Elastic Emission Machining)などの研磨法によって,シリコンやガラスの表面を原子レベルで平滑に仕上げることが可能である.しかしながら,これらの研磨法を次世代半導体材料として期待されているシリコンカーバイド(SiC)やダイヤモンドなどの難加工材料に対して適用した場合,高精度な表面が得られるものの,加工能率は極めて低い.われわれは,EEMの加工メカニズムを大気環境下で実現することによって,この課題を解決できると考え,金属酸化物の反応性を利用した高精度・高能率研磨法を新たに着想した.本報告では,提案手法の加工概念とダイヤモンド加工への適用例について報告する.