精密工学会学術講演会講演論文集
2023年度精密工学会秋季大会
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TEMを使用した10nm以下のナノ粒子の形状分布計測
*稲 秀樹柴田 秀平黒田 陸斗中村 貴宏
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p. 616-617

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抄録

最近、ナノテクノロジーの研究開発では、TEM(Transmission Electron Microscope)がナノ粒子の粒径分布を計測するために使用されています。ただし、直径が10nm以下のナノ粒子ではTEM信号のコントラストが低く、計測変数を変えると計測結果が変わるため、自動的に粒径分布を計測する方法が確立されていません。そこで本研究では複数の計測変数の値に基づいてTEMの計測結果を分析し、最適な変数を決定する手法を提案します。この手法では、各計測結果の粒径ごとの頻度に重みを与え、評価量を算出します。そして、評価量に基づいて結果を並び替え、偶数関数となる評価基準を求め、最適な計測条件を決定します。そして、その条件での計測結果を採用します。この手法により、従来は人間の作業が必要であったImageJと呼ばれるオープンソフトウェアを使用した計測と比べて、高い精度で計測を行うことが可能になり、計測時間も大幅に短縮されます。

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