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児島 本基, 吉元 俊輔, 山本 晃生
p.
1-2
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
近年,誘導電荷形静電アクチュエータの広告応用が進んでいるが,フィードバック制御ができていないという課題がある.これに対し固定子の内部構造を利用して移動子を検出する方法が提案されているが,移動子の有無を検出するのみに留まっている.そこで本研究では,この方法において移動子への負荷を変化させることで移動子検出信号がどのように変化するかを調べた.その結果,この2つに負の相関関係があることがわかった.
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藪原 剛, 本田 智
p.
3-4
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
球体に4本のワイヤを取り付け,それぞれをけん引/送り出すことで,球体を任意の軸回りに回転できるワイヤけん引式球面モータを考案・開発し,前報では,回転トルクベクトルの解析結果と可動範囲の測定結果の関係を定量的に評価した.本報では,各姿勢のワイヤの張力を実測し,その結果を回転トルクベクトルの解析に拡張し,あわせて実験による可動範囲と比較・考察した結果について報告する.
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上野 公佑, 本田 智
p.
5-6
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
球面モータの姿勢(XYZ軸回りの回転角)を精密に計測する方法として,球体表面に直径が異なる平行な2本の円柱(主軸,副軸)を倒立させ,その円柱にラインレーザを射て,遮断されたレーザの幅と位置を計測することで,球体の姿勢を計測する方法を考案した.本報では,ラインレーザを用いた姿勢計測法について,主軸/副軸の遮断幅と遮断中心位置から球体の回転角・傾斜方向・傾斜角を求める式を導出したので,これを報告する.
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魚住 奏太, 関 啓明, 辻 徳生, 平光 立拓, 遠藤 武士, 鈴木 周志, 横内 禎生, 渡邉 馨
p.
7-8
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
フォークリフトは運転席から見て荷物周囲に死角が多く,フォークの位置と角度も視認しにくい.そこで先端にカメラを備え,荷物周囲に伸縮可能なアームをマスト部に取り付けることで視認を補助するシステムを提案する.前回の報告では,この伸縮アーム部分について検討したが,本報告では,アームの伸縮方向と高さの調整を行う,ワイヤを用いた昇降,旋回,前傾機構の設計試作を行い,システム全体の動作を検証した.
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第2報,CFRP製ハイポイドギヤにおける歯面損傷要因の検討と繊維状態の観察
田中 真平, 久保田 義昭, 多良 文宏, 野中 剛
p.
9-10
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
歯車の軽量化要求は高く、軽量なプラスチック歯車の用途展開が進んでいるが強度不足が課題である。第一報では、歯の形状に沿った連続炭素繊維を用いることで、強度と耐久性が向上したことを示した。今回は、第一報で解明されなかった歯面の陥没要因が摩耗と圧縮のどちらによるものか評価した。加えて、製作したCFRP製ハイポイドギヤの繊維状態の内部構造を明らかにし、更なる強度と耐久性向上の指針を得ることができたため報告する。
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吸着・分離の原因の解明に向けて
吉田 大輝, 関 啓明, 辻 徳生, 平光 立拓
p.
11-12
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
金箔を製造する職人の高齢化と後継者不足が深刻な問題となっており,金箔の製造工程の自動化が求められている.そこで製造工程の一つである「箔移し」に着目した.糸に高電圧を印加して,箔と糸を静電吸着させることにより金箔を浮上させる現象を見つけた.本報告ではなぜ高電圧を印加することで糸と箔が吸着するのかについての原因を追究し,湿度による吸着・分離の差異や,糸の残留電荷についても調べた.
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萩中 康平, 井澤 正樹
p.
13-14
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
インターネットやICTの普及のため書籍を電子化する需要が高まっており,書籍のページを自動でめくる機構の開発が有効である.本研究で独自に開発したページめくり機構において,ページめくり動作の精度と質の両面から著者らが判断した動作の可否と,動作における押圧力,環境湿度などの動作条件を合わせた学習用データを作成した.試行の結果,ニューラルネットワークにおけるページめくり動作の学習が可能であることを確認した.
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ラビチャンドラン パヴィートラン, 茨木 創一
p.
15-16
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
Numerous research efforts have been reported in the literature on the positioning accuracy of a six-axis robot, but very few research have studied its orientation accuracy. Especially in robot machining, the end effector’s orientation accuracy plays a major role in the surface finish of the work piece. Typically, the surface of the work piece machined by a robot can be significantly worse than that the CNC milled surface, and it is to some extent attributable to the robot’s orientation errors.This research first measures the orientation accuracy of a six-axis robot by the following two different measurement schemes. The static and dynamic orientation error over a single line is measured using a laser interferometer. Then, the orientation error over the entire workspace is measured using an electronic level. The results obtained are compared with that of the simulated model based on the model developed by the authors’ group, which contains the angular positioning deviations of rotary axes as error sources, in addition to the Denavit-Hartenberg parameters in the conventional model. The performance of the present model in predicting the end effector orientation errors is validated by experiment.
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吉本 純平, 齊藤 滋規, 田岡 祐樹
p.
17-18
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本研究では静電吸着デバイスの複曲面対応に向け、単純な入力により複曲面を生成するAuxeticパターンを用いた構造を提案する。具体的には負のポアソン比を生み出すAuxeticパターンの二重湾曲現象を利用することで内法が拡大しながら複曲面を生成する構造を作成しシミュレーションで評価した。この構造で静電吸着デバイスを複曲面対応させることにより、平面でピックアップした薄膜を複曲面上に貼付することが可能になると期待される。
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渡邊 充利穣, 水上 雅人, 花島 直彦, 藤平 祥孝
p.
19-20
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本研究では,壁面点検を目的とした小型壁面移動多脚ロボットの作成を目標として,吸着方式及び移動方式の検討を行った.吸着方式の検討より,ロボットの移動時における脚の状態やロボット全体の重心が移動時に滑り落ちることや転がり落ちるといった現象に影響を及ぼすことが分かった.そのため,上記課題を解決するため,ROSを用いてシミュレーションを行った.
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小澤 幹生, 加藤 大暉, 花井 宏旭, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
21-22
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
近年,生産現場では少子高齢化による労働者不足により,人からロボットへの自動化のニーズが高まっている.そこで,我々はロボットに楽器を演奏するという課題を与え,これにより,人と同じ道具の操り動作の高度化を目指している.本報では,楽器としてオタマートンと呼ばれる電子楽器を用いて,その把持部分を3Dプリンタで作成し,演奏の際の音声を周波数解析することによって,ロボットの制御を検討した.
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武内 歩, 加藤 大暉, 関岡 将天, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
23-24
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
消費者嗜好の多様化に合わせた変種変量生産に対応するため、産業用ロボットの適用分野の拡大が期待されている。本研究では,大型産業用ロボットをオフラインティーチングにて動作させる時の支障となる特異点通過について考える。逆運動学に用いられるヤコビ行列の余因子行列を適合することによって関節急旋回を抑制する。また,この方法を用いる場合にロボット手先に発生する誤差や運動精度を考察する。
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物体追尾誤差に起因する計測誤差の考察
藤本 祐, 美馬 一博, 飛田 和輝
p.
25-26
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
人と移動ロボットの行動範囲が混在することで危険事象の発生頻度が増加する.本研究は,ロボットの安全性評価に有効な精度計測システムを開発することを目的としている.これまでに,yoloで検出した対象物を画像中央となるよう制御し,中心部をレーザ距離計で計測し,三次元座標を算出するシステムを試作した.本報では,画像中心からの物体のずれ量を考慮して誤差の低減を行ったその手法および結果について示す.
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吉岡 勇人, 一二三 輝人, 田島 真吾
p.
27-28
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
製造ラインの省人化および柔軟化を目的として,自律走行搬送ロボット(AMR)が適用されつつある.またAMRの多能工化を目的として,ロボットアームを搭載することで複数の作業を実現している.本研究では,アーム搭載のAMRによる形状測定を対象に,測定対象との相対位置およびアームの動作範囲を考慮したAMR停止位置の決定法について検討を行う.実験により,手動と同程度の形状測定が可能であり,位置決定法の有用性を確認している.
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田畑 研太, 関 啓明, 辻 徳生, 平光 立拓
p.
29-30
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
柔軟物の操りはロボットによる操りの中でも重要な操りである.本研究では,通常の組みひものみならず,紐と丸棒などを組み合わせた異なる剛性を有する線状物体を取り扱う.また,その線状物体の特性をロボットは未知である状態から動作計画を行い,線状物体一般に適用し得る動作計画の手法を提案する.
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大見 康晟, 松井 智哉, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
31-32
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
現在の物流拠点や生産現場では生産年齢人口減少に対応するため,AMRによる高効率な搬送の自動化が求められている.その実現のためには施設の地図を作成し,それをもとにAMRを正確な位置に誘導する必要がある.そこで本報ではSLAMを用い,特徴量の異なるコースの地図を作成した.そしてそれらのコースにおいて,Navigation Stackを用いてAMRを走行させたときの自己位置推定精度について評価した.
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花井 宏旭, 三田 悠真, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
33-34
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本研究では,FDM方式で造形した球体6軸慣性センサの転がり運動を,無線通信を用いて計測する.球体が平面上を転がり運動するとき,回転軸不定で回転量に制限がない.そのため,従来のオイラー角表現での姿勢推定では特異点が生じ,連続的な姿勢表現が不可となる.そこで本報では,微小クォータニオンを組み込んだアルゴリズムにより,特異点でも連続した姿勢表現が可能な手法を提案する.そして,その応用について考察をおこなう.
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山西 元紀, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 花井 宏旭, 三田 悠真
p.
35-36
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
近年,FA(Factory Automation)技術の重要性が高まり,ロボットの運動精度を改善するためには,それらの計測および評価の技術が不可欠になってきている.本研究では,双腕スカラロボットを用いて,水平面内動作のみで指令する.ここではプレート上のボールを操ることでボールの軌道から運動精度を診断する手法を提案している.また,作業プレート把持姿勢の変化とボール軌道との関係について円形度という指標を用いて考察した.
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加藤 大暉, 武内 歩, 関岡 将天, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
37-38
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
ロボットは自身より大きな加工物を加工することができるため,ロボットによる切削加工が注目を集めている.ロボット切削加工には高い軌跡追従精度が必要となるが,特異点近傍の通過時には速度と位置精度が低下する.そこで本研究では,逆運動学の解の種類を切り替えることで特異点および特異点近傍を通過するアルゴリズムを提案し,産業用ロボットの手先にスピンドルモータを取り付けて切削加工をすることでその性能を評価する.
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田島 真吾, 小島 悠太, 吉岡 勇人
p.
39-40
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
垂直多関節ロボットは作業範囲が広く,機械加工への適用が進んでいる.しかし切削加工においては,ロボットの剛性が工作機械と比較し低いため,切削力によりロボットが変位し,加工精度が低下する問題がある.本研究では産業用ロボットによる切削加工の高精度化を目的とした軌跡補正法を提案する.静剛性モデル及び切削力モデルに基づき加工ロボットの変位を予測し,ロボットの軌跡を補正することで加工精度の向上を実現する.
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曽我 巧, 花井 宏旭, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
41-42
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
FA化が進む近年において,産業用ロボットの導入がさかんであり,精密な動作が従来よりも求められている.しかし,現状として,産業用ロボットの長時間運転によって運動誤差の発生という問題があり,その問題に対する明確な原因,対処法は確立されていない.そこで本研究では精密制御が要求される双腕ロボットのプレート操り動作におけるボールの転がり円運動に着目し,長時間運転の安定性実現の考察をおこなっている.
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宇津 和紀, 高杉 敬吾, 浅川 直紀, 山口 貢
p.
43-44
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本研究では,ワイヤ+アーク方式の積層造形法を対象とした形状予測シミュレータの開発を行った.本報では,ワイヤ供給速度とトーチの送り速度を可変パラメータとして複数層の積層物を作成した.この積層物を非接触測定器で測定し,断面形状を最小二乗法で楕円関数に近似した.これによって得られた楕円の軸長さ,中心と可変パラメータ・層数の相関関係を取得し,積層経路に応じた形状予測シミュレーションを行い,実際の積層物と比較を行った.
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パス調整プロセスの妥当性の検証
向山 侑汰, 高杉 敬吾, 浅川 直紀
p.
45-46
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
産業用ロボットを用いた塗装作業の自動化に際して,塗膜厚さが均一になる走査経路を示す必要がある.しかし,被塗装物と塗装ガンの距離や姿勢,被塗装物の形状などを考慮した膜厚分布の計算は難しい.本報では,被塗装物に初期塗装ガン走査経路を生成した後,塗装シミュレータを用いた膜厚シミュレーションに基づく経路の調整を繰り返すことで,最適な塗装経路に近似していく手法の妥当性を検証した.
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日台 智己, 浅川 直紀, 高杉 敬吾
p.
47-48
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本研究は視覚障害者の利用に適した地球儀の加工を自動化するものである.この地球儀では国境線をそれに沿って挿入されたピンにより表現するが,現状,人手で無数の穿孔を行い生産されている.本研究では地政学情報から自動的に加工経路を生成するCAMを開発し,回転2軸の位置決め機構と半導体レーザを有する加工機により加工を行う.本報では主に球体上で点状国境線加工を実現するためのハードウェアの作成と評価について発表する.
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御園 賢人, 乾 正知
p.
49-50
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
機械部品の設計者は必ずしも加工の専門家ではないので,切削加工が困難な部品を設計してしまうことがある.この問題の解決を目的に,切削加工シミュレーションを繰り返し行い,加工困難形状を検出するソフトウェアの開発をしている.本研究では,加工困難形状の検出システムを拡張し,通常の工具と特殊形状の工具を用いた場合の加工困難形状を計算し,得られた結果を比較することで加工困難となった原因を検出する手法を開発した.
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井内 翔吾, 乾 正知
p.
51-52
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
同時5軸加工の幾何シミュレーションでは,素材形状から移動する工具の掃引立体を差し引くことが一般的である.本手法では,位置や姿勢を微小量変化させた工具モデルを定義し,素材形状から繰り返し差し引き加工結果の形状を得る.また,加工結果の正確な形状を得るための条件を明確化し,GPUの並列処理機能を利用することで十分な処理速度が得られることを示す.特にバレル工具の加工結果の可視化に本手法を適用した結果も述べる.
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黄野 竜, 乾 正知
p.
53-54
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
立体内部の厚み分布を記録する新手法として、最大内接立方体を用いる手法を開発した。本手法では、立体の多面体モデルをボクセルモデルに変換し、各ボクセルを中心とする内接立方体を計算しその幅の半値をボクセルに記録することで、立体内部を「立方体距離場」と呼ばれる距離空間に変換する。さらにこの距離場のデータに基づいて、立体表面の各点に接する最大内接立方体を計算し、その幅に基づいて立体上の各点の厚みを得る。
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松村 隆, 赤尾 優介, 田村 昌一
p.
55-56
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
航空機の製造において,ドリルによって穿孔された穴内周面の残留応力制御が要求されている.本報では,ドリルによって穿孔された穴の内周面における残留応力を測定した.その結果,穴に対するドリルの侵入部から出口部の残留応力が変化し,分布を有することを明らかにした.これに基づき,ドリルの切削力特性を測定し力学的要因と残留応力の関係について議論する.
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金子 和暉, 乾 正知, 西田 勇
p.
57-58
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
エンドミル加工において工具系の弾性変形は加工誤差の主要因の1つである.先行研究では,弾性変形に起因する加工誤差を予測できることを示したが,計算時間が膨大であることが問題であった.本研究では弾性変形を考慮した切れ刃の掃引形状に基づき,効率的に加工誤差をシミュレーションする方法を提案する.検証の結果,従来方法と比較して,提案方法では大幅な計算時間の短縮と,同等の予測結果が得られることを確認した.
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田村 昌一, 壁谷 満, 松村 隆
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59-60
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
航空機構造部材に使用される炭素繊維強化プラスチック製品の角部は、R面取りによる仕上げ加工が行わるが、仕上げ面の品質低下が問題となってる。本研究では、炭素繊維強化プラスチック製品の高品質なR面取り加工を行うために、通常のインナーR形状のエンドミルと工具回転軸を材料に対して傾けたインナーRエンドミルの加工特性について実験的に調査した。
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毛戸 康隆, 野口 拓栄, 吉田 泰士, 江藤 昂平, 伊藤 喜章, 島﨑 光之助, 市岡 真二, 河野 一平
p.
61-62
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
切削加工では、要求加工品質を満たす範囲で加工コストの削減が求められる。そこで本研究では、加工時間の短縮と工具寿命の向上によるコスト削減を目的にNCプログラム補正技術について検討した。切削シミュレーションにより切削抵抗を予測し、許容可能な加工時間と切削抵抗の条件下で回転数を最小化することで、工具摩耗の進行を抑制する。実製品での検証において、加工時間15%短縮と工具摩耗32%低減の結果を得たので報告する。
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吉野 雅彦, 李 原, 安部 歩夢
p.
63-64
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
切屑に熱処理を施すことにより微細粒鋼を製造する方法を検討した。まず純鉄の2次元切削より得られた切屑を熱処理し、その再結晶組織をEBSDで分析した。次いで得られた2次元結晶粒径分布より三次元結晶粒径分布を推定するニューラルネットワークシステムを開発し、再結晶組織の粒径分布の特徴量を抽出した。さらに加工条件とこれらの特徴量との相関を検討し、切削加工が微細粒鋼の製造に有効であることを示した。
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田中 海翔, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 野辺 弘道
p.
65-66
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
近年,環境問題や竹の異常繁殖による生態系破壊が深刻化している.これらを解決するために我々は,加圧加熱により作成する竹繊維自己接着成形体に関する研究を進めている.本報では,マシニングセンタを用いて竹繊維を抽出する際の被削材固有振動が繊維の形状に与える影響を評価した.その結果,繊維幅の減少や亀裂の発生が認められた.また,固有振動と切削音には相関があり,固有振動抑制に活用できる可能性が認められた.
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眞崎 二千海, 鈴木 教知
p.
67-68
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
マイクロフォンを用いて加工振動を推定する新しい非接触センシング技術を提案する.本研究では,加工振動以外の外乱の影響を低減する測定系を設計し,計測音の周波数特性を補正することで,周波数に依らずに振動変位を推定する.旋削実験を通じて提案技術の検証を行った結果,被削材の振動変位と切削音圧が高い相関性を示すことを明らかにした.さらに,提案手法により切削音から被削材の振動変位を概ね予測し得ることを確認した.
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平井 嵩馬, 牧本 宜大, 溝渕 啓, 小川 仁, 石田 徹
p.
69-70
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
本報告の目的は、簡単に取得可能で信号処理が容易な音信号を用いて旋盤の工具摩耗量を迅速に検知する手法の開発である。音信号を使用する場合、対象装置と環境騒音の分離が課題であることから、その分離を不要とするため、様々な環境騒音の影響を受けにくい10k〜20kHzの周波数帯(以下、高音域)での工具摩耗量の推定手法を検討した。音信号をスマホでフーリエ変換し、正常なチップとの音信号のレベル差より摩耗量の推定可否を検証した。
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佐藤 昌彦, Ahmed Abdalla, 島名 賢児, 杉野 直規, 宮本 猛, 山本 通
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71-72
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
ポリゴンターニングは工具と被削材の回転数比を整数比にすることによって多角形の軸を加工する方法で,工程の合理化に役立つことが期待される.ポリゴンターニングでは回転工具を用いることから多角形の各辺は直線ではなく曲線となる.本研究では,ポリゴンターニングでの工具軌跡を被削材に固定した座標系で表し,軌跡の曲率を求めることで刃数や回転数比の違いによる加工形状や加工面の曲率及び辺の真直度について検討した.
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芹沢 正規, 松村 隆
p.
73-74
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
中空円筒部品の内周面は,従来,ボーリングバーによる切削が適用されている.しかし,被削材の回転と並進運動を組み合わせこの切削様式では,穴内周面に切れ刃の擦過痕が残る.また,切削時に切りくずが仕上げ面に接触することもあり,切りくず処理の観点からも課題がある.本報では中空円筒部品の仕上げ加工として,ヘリカルエンドミルを用いたスカイビング切削を提案し,切削力と仕上げ面の特性について報告する.
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吉田 協, 見山 克己
p.
75-76
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
やすりはハンドツールであるので,切削抵抗や除去機構などは不明な点が多い.本研究室ではやすり自動切削試験装置を構築すると共に,切削性の向上を目指してマシニングセンターを用いてやすりを製作している.本研究では機械仕上のやすりを用いて繰り返し切削を行い,切削ストローク数がおよぼす切削抵抗や被削材の除去長さ,切れ刃の損耗状況や消費されるエネルギーの変化について検討した結果を報告する.
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藤井 秀行, 鈴木 教和
p.
77-78
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
フリー
高能率加工を実現するには動的シミュレーションに基づいて加工条件を最適設計する必要がある.先行研究においてインプロセスデータを活用したミリングパラメータの高速高精度同定手法を考案したが,不安定振動を利用しなければならない問題があった.本研究では,主軸回転数の瞬時変化を利用することで,安定条件下で切取り厚さ変動を誘発する手法を提案する.検証実験を通じて精度よくパラメータ同定を実現しえることを確認した.
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太田 一成, 大和 駿太郎
p.
79-80
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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本研究では,境界条件を逐次更新可能なシミュレータを作成し,粒子フィルタにより切削加工中の応答から機械の接触面の境界条件を推定する手法を提案する.提案手法に基づき,加工中に取得した切削力と加速度センサ情報を用いてデータ同化を行い,モデルの接触面の境界条件を推定した.得られた結果から構築システムの妥当性を検証し,各接触面の境界条件が加工時に振動応答に与える影響や境界条件の切削力依存性について考察した.
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本間 稜大, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
81-82
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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同時5軸同時制御エンドミル加工では,曲面を創成する際,加工面の品質を安定させることが困難である.本研究では,形状誤差を抑制する手法として,切削点送り速度ベクトル一定下条件を用いた場合のSHG調整パラメータを使用したコーナー許容速度差最適化手法を提案し,その有効性を示す.また,ゼロカット手法,切り込み量の大小による真円度への影響,工具進入,離脱点における真円度への影響を比較した結果を示す.
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工作機械誤差の影響を最小化するNCデータ修正方法
金山 晃央己, 田中 文基, 小野里 雅彦
p.
83-84
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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多軸工作機械で高精度加工を行うためには,工作機械誤差の影響を最小化することが必要である.一方,デジタルツインを用いると,実空間における現象,例えば工作機械誤差の影響を仮想空間で再現できる.本研究では,多軸工作機械のデジタルツインを用いて工作機械誤差の影響を導出し,その影響を最小化する方法の提案を目的とする.本報では,工具位置と姿勢の誤差を最小化するNCデータ修正量を求める方法について述べる.
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孫 紀東, 柏 楊, 張 佳強, 大川 空良, 宮永 宜典, 内山 光夫
p.
85-86
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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近年では,自動車の軽量化ニーズにより,様々な軽量素材を適材適所に配置するマルチマテリアル化が進められている.この実現には,異種材料同士を強固に接合することが求められ,これを実現可能にする技術である摩擦攪拌接合が注目されている.そこで本研究では,高周波誘導により鉄側を優先して加熱することにより,アルミニウム合金と高張力鋼の突合せ接合をおこなったので,その実験結果を報告する.
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宇土 誠一, 藤巻 俊介
p.
87
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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ボーリングバーのびびり対策として、すり割り構造のホルダで工具を把持する方法がある。このような工具ホルダにおいて、工具の組付け作業者が変わると、びびりを生じる場合がある。作業者によって変化する可能性があるパラメータとして、工具を固定するボルトの締結順序と締結力に着目し、びびり抑制効果との関係を調査したので報告する。
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沼田 来紀, 森 幸太郎, 河野 大輔, 松原 厚
p.
88-89
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
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レセプタンスカップリング法を用いて計算的に治具配置を決定するには,治具の振動特性をあらかじめ知る必要がある.治具の振動特性はその治具に固有の値を示すと考えていたが,測定値にばらつきが生じていた.既存の治具では押し付け力が管理できなかったため,振動特性がばらついた可能性がある.そこで,押し付け力を調整できる治具を作成し,その振動特性を求めその結果について考察した.
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送り方向の性能,動特性との相関の検討
福田 哲也, 高杉 敬吾, 浅川 直紀
p.
90-91
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
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工作機械の送り機構において,送り性能と加工安定性を両立した機構の開発は長らく行われてきた.しかし,既存の普及品を置き換え得る解決策は生まれてきていない.筆者らはジャイロイド構造を採用したリニアガイド向けの開発を行っており,一定の動剛性の改善を確認した.今回は実際の機構への採用へ向けて,スティックスリップの原因となり得る摩擦に関する種々の検討を行ったので報告する.
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金 祥記, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
92-93
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
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ステップ動作は切りくず詰まりを抑制する一方,微小区間での高速往復運動が必要になるため穴品質の悪化が見られる.そこで本研究では左右同軸ボールねじを利用したカウンタバランス機構を有する穴あけ工作機械を提案しカウンタウェイトによりスピンドル部の慣性力を相殺することで工作機械の実稼働中の振動の抑制を目指している.実際に加工した基板の穴位置精度,形状精度を測定し,また加工に使用したドリルの観察をおこなった.
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中西 賢一
p.
94-95
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
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複合加工機において,複雑形状を高品位に多量に加工するため,剛性の確保や加工精度の長時間の維持は必要である.多軸化に伴う機械剛性の低下を防ぐため,案内構造の違いによる剛性の変化を明らかにし,加工精度の安定化のためには,機械内部から発生する熱が起因する熱変形を推定することは,設計や実際の加工現場においても重要である.複合加工機における機械構造の違いによる剛性や熱的なアプローチについて提案する.
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工作機械における省エネルギの取組み
鈴木 直彦, 新元 翔太, 南部 優佑
p.
96-97
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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工作機械の加工精度に影響を及ぼす熱変位はさまざまな対策が検討されている。その1つに熱源の冷却によって機械の温度上昇を抑える方法がある。熱源の冷却は、温度を一定に保った冷却水の循環を行う方法が一般的だが、これにはコストや消費エネルギーの増加を伴う。本研究は、工作機械のベッド構造に工夫を行い、工場の環境特性より比較的に安定した環境温度のエアーを利用し、熱変形の抑制を実現した。
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小倉 一朗, 古川 慈之, 池野 一広, 野中 裕史
p.
98-99
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/02/29
会議録・要旨集
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ギヤスカイビング加工は機械用内歯車を高精度加工する技術である.使用される工具の交換時期を正確に推定するためには,工具摩耗量を機上で迅速に評価する必要がある.そこで本研究では,カメラによる画像観察により工具の摩耗量を簡単に推定することのできる機上システムを開発する.システム構成と工具形状を抽出する画像処理手法について述べ,μmオーダーの精度で摩耗量を検出するための基礎実験を行ったことについて報告する.
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