抄録
[目的]日本の理学療法士養成校における関節モビライゼーション教育の現状を明らかにすること。[対象]2013年に理学療法士を養成する学生を募集していた全国理学療法士養成校244校。[方法]関節モビライゼーション教育状況について,郵送によるアンケート調査を実施した。[結果]関節モビライゼーションは授業内容に取り入れられていない,またはわからないと回答した養成校は,合わせて9.8%であった。また,担当教員の85%が読む関節モビライゼーションに関連する論文数は,月に1論文以下であることが判明した。さらに,教育環境が不十分という意見が多かった。[結語]理学療法士養成校における関節モビライゼーション教育担当の教員の質の向上と多面的な環境整備により,更なる教育の充実を図るべきであるという課題が明らかとなった。