論文ID: 2026-01
【目的】回復期リハビリテーション病棟退院後の外出頻度に関する調査を行い,入院時理学療法評価と外出頻度,閉じこもりとの間にどのような関連があるか調査した。【方法】院内での屋内歩行が自立した65 歳以上の患者54 名を対象とした。入院期間中に身体的・精神的・社会的側面に関する評価を実施し,退院後にアンケートにて外出頻度を調査した。外出頻度の調査結果から週の外出頻度が1 回以下を閉じこもりと定義し,各評価結果との関係性について二項ロジスティック回帰にて解析した。【結果】54 名の内31%に当たる17 名が閉じこもり状態であった。二項ロジスティック回帰の結果,閉じこもりと最大歩行距離,FIM との間に相関関係が確認された。【結論】今回の調査により,院内での歩行が自立した患者でも閉じこもり状態となる者がいることが明らかとなった。入院中の最大歩行距離,FIM の評価は退院後の外出状況を予測する上で重要な評価となりうる。