主催: 公益社団法人日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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【はじめに】昨今重要視されてきているSPDCA サイクルに基づいて,リハビリテーション(以下リハビリ)を提供した.そのアウトカムの1 つとして「満足度」の集計を行った.満足度は患者・利用者との信頼関係を構築していく中の1 つの指標であり,また介護保険でのリハビリについては継続・終了に直結していく重要な指標のでもある.尚,本報告は患者・利用者・KP に対して研究・発表の主旨の説明を行い同意を得た.
【調査対象】MMSE24 点以上・JCS0・KP が設定されている,外来・訪問看護によるリハビリを利用している40 名及びそのKP.
【方法】初回介入時にSurvey の1 つとして,本人とKP に対してリハビリに対する希望とした用紙に記入をしてもらい,それを基にGoal を設定.2 ヶ月後にリハビリに対する満足度とした用紙を記入してもらい集計を行った.
【結果】集計結果は,本人が非常に満足している48%,満足している50%,改善してほしい2%.KP が非常に満足している45%,満足している50%,改善してほしい5%,となった.理由としては,満足しているは目標の一致・ADL の向上,改善してほしいは内容の変更,が本人・KP 共に多かった.
【まとめ】SPDCA サイクルに基づきリハビリを提供した所,満足度は非常に高い結果となった.特に,本人・KP 共にリハビリの目標が希望と一致している事と日常での動作に変化があった,という点で満足している事がわかった.今回の集計から,活動・参加の面においての改善を望んでいる事が多く,またSurvey を重点的に行いそこから知り得た情報を基にGoal 設定を行い,リハビリを提供していく事が満足度に好影響を及ぼしているともわかった.今後もセラピストにはSurvey をしっかりと行い,ニードとデマンドを踏まえた上で最良なGoal を設定する能力が求められると考える.今後は対象を広げ更には地域へと拡大していき,セラピストへ求められている事を読み取っていきそれに応えるべく活動を継続していく.