関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第42回関東甲信越ブロック理学療法士学会
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一般演題
理学療法養成校における遠隔授業が成績に与えた影響について
西井 琢馬
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キーワード: 遠隔授業, COVID-19, 理学療法
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p. O-078-

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抄録
【背景】 新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)拡大により,養成 校などの教育現場においても対面での授業は難しく,オンライン 授業対応など,大きな影響を及ぼした.多摩リハビリテーション 学院専門学校(以下,本校)においても,2020年4-5月は対面での 授業は実施せず,オンライン等の遠隔授業での対応となった.そこで, 今回,遠隔授業が成績においてどのような影響をもたらしたのか 疑問に感じ,調査,検討することとした. 【目的】 遠隔授業による影響が,成績においてどのような影響を与えたか を調査することで,今後の授業等の取り組みに活かす. 【対象と方法】 対象者は理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改 正後の2020~2022年度に本校に入学した124名(2020年度 42名,2021年度42名,2022年度40名)とした.対象科目は 2020~2022年度の1年生前期において,同一教員同一科目で開講 した6教科とした.遠隔授業で実施した2020年度と対面授業で 実施した2021および2022年度のGrade Point Average(以下, GPA)を平均し,各年度で比較検討した.統計は統計解析ソフトR コマンダーを使用し,3群間の比較には一元配置分散分析にて検定 を行った. 【結果】 2020~2022年度に本校に入学した124名(2020年度42名, 2021年度42名,2022年度40名)のGPA の平均を各年度で比較 検定した結果,3群間で有意な差は認められなかった(p=0.145). 【考察】 竹中らより,COVID-19拡大前後で比較し,COVID-19拡大後の 成績が高くなり,要因としては評価手段がレポート課題などの主観 的な部分が成績に影響を与えた可能性があるとの報告がある.本校 においてはCOVID-19拡大後に従来の対面による授業から遠隔授 業に変更する中で,成績に与える影響は少ないことが考えられ, 今後,必要に応じ遠隔授業の取り組みも可能であることが示唆さ れた. 【倫理的配慮,説明と同意】 学校法人和風会多摩リハビリテーション学院専門学校倫理審査会 より承認を得た.(承認番号:2023-081号)
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© 2023 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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