関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第43回関東甲信越ブロック理学療法士学会 ・ 第30回千葉県理学療法学術大会 合同大会
セッションID: P4-3-2
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一般演題
理学療法士養成機関に在籍中の学生が進路変更を考える要因
*小林 桃子鈴木 学
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抄録
【はじめに,目的】 文部科学省によると,「学生生活不適応・学習意欲低下」,「就職・ 起業等」といった理由で中途退学する学生が全体の約半数を占め ているとしている.また,金子らによると「就職・起業等」のように 別の目標を持ち進路変更する学生もいる一方,消極的な理由で大 学を辞める学生もいるとしている.しかし,進路変更を考える程 度とその要因の程度との関連を報告しているものは極めて少ない. 本研究の目的は進路変更を考える要因を明らかにし,今後,消極 的な理由で進路変更をする学生を減少させるための一助とした. 【方法/症例紹介,評価,リーズニング/実践内容,方法】 A大学理学療法学科,1 ~ 4年生の255名にアンケート調査を実 施した.調査内容は「進路変更を考えているか」は有無の2択での 回答とし,「進路変更をしたい程度」及び要因として考えられた8項 目(進路決定,興味のある分野,学習への苦痛,学習量,学習難 易度,学業成績,理想の職業,理学療法士像)を5段階評価(1= 否定~ 5=肯定)とした.統計処理は進路変更の考慮程度と関係 のある8項目との間でSpearmannの順位相関分析にて検討した. また従属変数を進路変更の程度,独立変数を要因と思われる8項 目とした重回帰分析(ステップワイズ法)により因果関係についても 検討した.統計ソフトは,SPSS23を使用し,有意確率5%未満 とした. 【倫理的配慮,説明と同意】 アンケートの実施にあたり,参加は任意とした.本研究は特定の 企業との利益相反はない. 【結果/介入内容と結果】 進路を変更したいと思う程度と進路は自分で決めた(p=-0.12), 興味のある理学療法分野がある(p=0,46),目指している理学療 法士像(p=-0.28),思い描いていた職業(p=-0.49)との関係は有 意な負の,日々の学習に苦痛を感じる(p=0.90)という質問項目は 有意な正の相関を示した.また,重回帰分析では目指している理 悪療法士像(β=-0.28),思い描いていた職業(β=-0.49)という 項目で標準偏回帰係数に有意差がみられた. 【考察】 進路変更の要因は,学業成績そのものよりも理学療法士の業務に 対する認識や憧れに左右されることが示唆された.要因と考えら れた8項目について否定的な回答ほど進路変更を考える程度が高 いということが分かった.また,「目指している理学療法士像があ る」,「思い描いていた職業だった」という項目との関係が強く示唆 された.
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© 2024 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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