2014 年 4 巻 1 号 p. 19-22
廃用症候群を呈した高齢者に対する運動療法や栄養管理について継時的な報告はなく,効果も明らかとなっていない.今回廃用症候群を呈した高齢者を2 年間の介入を通し,栄養状態の指標として血液生化学データからアルブミン値を調査した.また,筋力と相関のある大腿周径と栄養状態を反映する下腿周径を測定し,栄養管理と運動療法を実施した.その結果,栄養管理により栄養状態が改善し,運動療法により大腿および下腿の周径は増加し,歩行速度やADL が向上した.廃用症候群を呈した高齢者に対して栄養管理や運動療法はADL の向上や歩行速度の向上の効果があることが示唆された.