2026 年 4 巻 1 号 p. 1-6
【目的】 THA後の自覚的脚長差(以下,PLLD)は術後アウトカム,QOL,満足度と関連することが報告されているが,隣接関節痛との関連性については不明である。本研究ではTHA後のPLLDと歩行時の隣接関節痛との関連性を明らかにすることを目的とする。
【方法】 初回片側THAを施行した87例を対象とした。従属変数をそれぞれ同側膝関節痛,対側膝関節痛,腰痛の有無とし,独立変数を年齢,性別,BMI,脚延長量,術前の膝関節・腰椎疾患の既往の有無,構造的脚長差,PLLDとして二項ロジスティック回帰分析を行った。
【結果】 同側膝関節痛および腰痛の有無と有意な関連を認めたのはPLLDのみであった(同側膝関節痛:Exp(B)=1.350,p<0.05,腰痛:Exp(B)=1.462,p<0.01)。対側膝関節痛についてはPLLDと有意な関連は認めなかった。
【結論】 PLLDは性別,年齢,BMI,脚延長量,術前膝関節・腰椎疾患の既往の有無,構造的脚長差から独立して同側膝関節痛および腰痛と関連することが明らかとなった。