2008 年 8 巻 p. 19-28
社会生態システムを持続可能なものに移行させるには,社会生態システムのガバナンスを向上させなければならない。まず分析ツールの見直しが必要であることを述べる。そして科学への3つの課題と,政策への6つの教訓を述べる。科学の3つの課題では,問題の枠作り(フレーミング)およびフィットやミスフィットという視点を提示する。政策への教訓は,低い割引率を使用して長期的結果に注意すべきこと,不確実性を伴う気候変動問題に関しては国家安全保障なみの取扱いをすべきこと,社会的学習と適応的管理の強化などである。