2010 年 9 巻 p. 133-142
本研究では,政策過程論の視点から,グリーン化の政策過程における関係省庁の選好に基づく行動と,その政策案への影響を分析した。そして,関係省庁の満足を得るような政策変容が生じた時に,合意が形成されることを明らかにした。
グリーン化は,従来とは異なり相対的に環境負荷の大きい自動車に対し,経済的負担を求めるなど,環境政策として一定の成果も挙げている。しかし,これらも省庁の選好が反映された結果もたらされた,という側面が強い。
グリーン化は,重軽課の基準の違いなどの課題を抱えているため,将来的には,課税標準など自動車税の抜本的改正が検討される可能件がある。しかし,漸変主義的な変容となる関係省庁によるボトムアップ型の政策策定には限界があり,今後は政治的リーダーシップに基づくトップダウン型の政策策定がより重要となるだろう。