抄録
本研究では,統計モデルと数理計画法による,超音波ロータリー加工機で形成したガラス穴の最適化を述べる.最適化する特性はガラス穴直径で,制御因子として機械に関する3因子があり,動作モードが1つある.制御因子は超音波振動エネルギー,ツールの送り速度および回転速度である.動作モードはツールの送りモードである.特にツールの送りモードは加工の高品質,高生産性,低コストを達成する重要な因子である.統計モデル作成のため,まず初めに,穴直径のデータを得るための実験を計画し実行した.次に前述の因子とモードから成るガラス直径の統計モデルを作成した.その後,3つの異なるシナリオのもとで数理計画法を用いてこのモデルを最適化した.シナリオ1は,高品質加工が目的の最適化で,送りモードは水準1とした.シナリオ2は,高い生産性が目的の最適化で,送りモードは水準2とした. シナリオ3は,総合最適化が目的で,送りモードの両水準に適用可能とした. 最後に,要求された穴直径の仕様を考慮し,3つの最適化の結果を考察した.結論として,統計モデルによる機械加工の最適化は有効である.