抄録
ロバスト・パラメータ設計は,様々なノイズ下でも機能が頑強となるようにパラメータを設計する手法である.一方で,投資ポートフォリオとは,個人や企業が保有する投資資産の組み合わせであり,収益率の変動を抑えながら,高い収益率を確保できる効率性が重要となる.
本論文では,ロバスト・パラメータ設計のスキームを株式ポートフォリオの選択に応用した先行研究(以下,既存手法とする)をベースとして,それを改良することによって,既存手法よりも効率的な株式ポートフォリオの選択手法を提案し,ロバスト・パラメータ設計の更なる応用研究を示した.実際の投資を想定したシミュレーションの結果,提案手法により,既存手法よりも大幅に効率的な株式ポートフォリオを選択することに成功した.最も効果が大きかった改良は,最適な水準の決定のための実験の際の評価指標に,動特性のSN比を用いたことであると考えられる.