2015 年 64 巻 7 号 p. 465-474
岐阜県東濃地域において3″φ×3″NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを用いた走行サーベイによって空気吸収線量率の測定を行った。逆距離荷重補間法によって東濃地域の空気吸収線量率の等値線図を作成した。土岐花崗岩及び苗木花崗岩地域の空気吸収線量率は領家帯花崗岩地域と比べて相対的に高い傾向を示した。東濃地域の6地点では,3″φ×3″NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを用いて地表面から1mの高さにおけるγ線波高分布を取得した。得られたγ線波高分布の全てに134Cs及び137Csのフォトピークは観測されなかった。土岐市内の神社境内において最大で552nGy/hの空気吸収線量率,914Bq/kgの238U系列濃度が観測された。