2019 年 68 巻 5 号 p. 305-315
福島県およびその周辺地域の原木シイタケ栽培は東京電力福島第一原子力発電所事故によって衰退している。林野庁は安全な原木シイタケ(<100 Bq/kg)を栽培するために,ホダ木の放射能濃度の最大値を50 Bq/kgに設定した。安全なホダ木を選定するために,屋外の汚染地域で測定可能な可搬型の放射能検査装置の開発が必要とされている。本研究では,遮蔽体を用いない安価な可搬型放射能検査装置を開発した。可搬型検査装置を用いたスクリーニング検査によって安全なホダ木の選定を実現した。