2019 年 68 巻 9 号 p. 605-612
井戸形電離箱を用いた192Ir高線量率密封小線源における基準空気カーマ率測定では,線源型式の違いによる出力差異の補正が必要となる場合がある。本研究では,日本国内で使用される3種類の線源型式(mHDR-V2, VS2000, Ir2.A85-2)について,補正係数を算出した。補正係数は,mHDR-V2を基準として,それぞれVS2000は0.987, Ir2.A85-2は1.002となった。国内における井戸形電離箱の校正はmHDR-V2線源を使用しており,これらの補正係数を用いることで他の2種類の線源型式の測定が可能となる。