RADIOISOTOPES
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低レベル放射能連続監視装置 (I)
山田 周治山本 寿太組 健児
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1961 年 10 巻 2 号 p. 187-193

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抄録

ICRPの勧告によれば, 放射性汚染水に対する許容濃度は90Srに対して10-7μc/ccである。この程度の低レベル放射能の監視装置はまだ完成されていない。
この論文でわれわれはチェレンコフ効果を利用することにより, 低レベル放射能監視装置の可能性を研究した結果を報告する。
この方法の長所はほかの方法に比して, 試料の有効体積を非常に大きくとれることである。しかし, チェレンコフ輻射の強度は非常に弱いので光電子増倍管の熱雑音をディスクリミネータで信号と区別することができない。増倍管の熱雑音は光電面を冷却し同時計数法を用いることにより減少した。
得られたチェレンコフ検出器の感度は90Srに対し3×10-7μc/ccである。この検出器の最大感度は増倍管の熱雑音および宇宙線のバックグラウンドでおさえられる。

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