RADIOISOTOPES
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オートラジオグラフィによるβ線放射塵埃の放射能および粒度分布の測定法
松井 浩
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1970 年 19 巻 11 号 p. 539-545

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抄録

β線放射粒子からなる塵埃の放射能および粒度分布を測定する方法の1つとして, オートラジオグラフィによる方法を検討した。X線フィルムと原子核乾板のβ線に対する黒化特性を比較し, 分布測定上の問題点を調べた。X線フィルムの現像時間および温度の変化に対する黒化径の誤差は, それぞれ±0.1分, ±0.5℃のとき2~3%であり, 無視できる程度であった。線源と乾板の間の隔離層としてライファンを使用した場合50μ (~5mg/cm2) 程度までは核分裂生成物からのβ線に対して黒化径の変化を示さなかった。
オートラジオグラフィによるβ線放射粒子の放射能分布および粒度分布決定における誤差, および実用上の要点について考察し, 測定例を示した。

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