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放射化分析法による生体試料中のユーロピウムの定量
大野 茂Gloria A. ASPRER本郷 昭三鈴木 正渡辺 征紀
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1971 年 20 巻 5 号 p. 224-227

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抄録

アクチバブルトレーサーとして用いるための基礎資料を得るため, ラットの軟組織中のユーロピウムの定量を放射化分析法により試みた。あらかじめ, 試料中のユーロピウムをシュウ酸カルシウムと共沈させ, ロ紙上にあつめたのち, 気送管内で照射した。照射後, 試料を0.2N硝酸にとかし, 硝酸アルミニウム10g加えて, 152mEu (半減期9.2h) をTBP (100%) で抽出した。
標準添加法と放射化分析法の併用により定量した結果, 肺, 0.006~0.007μg, 肝臓0.015~0.017μg, 骨 (灰化重量0.2g) 0.0016~0.0017μg, 尿 (1日あたり) 0.0007~0.001μgであった。この方法による検出限界は0.0001μg, 精度は約±6%であった。

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