RADIOISOTOPES
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20 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 大野 新一, 佐々木 貞吉
    1971 年 20 巻 5 号 p. 211-216
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/12/13
    ジャーナル フリー
    40kVのX線照射下にある酢酸, シュゥ酸および塩酸水溶液中のウラニルイオン濃度の変化をポーラログラフ法により測定した。酢酸 (0.1M) , 塩酸 (0.05N) 水溶液中ではウラニルの還元は起きなかった。シュウ酸水溶液中では照射による還元が起こり, その収率はシュウ酸濃度の増加とともに増す (シュウ酸濃度0.5MのときG (U (IV) ) =2.6) 。この結果は, OHラジカルや水和電子がシュウ酸と反応し, 生じた有機ラジカルがウラニルイオンと反応することとして説明される。クロライドイオンをOH捕捉剤として使用した速度論的研究により, 速度定数の比k (OH+シュウ酸) /k (OH+Cl-) =1.3 (pH1.5) が結論された。
  • 鎌田 博, 三田 雅枝, 佐伯 誠道
    1971 年 20 巻 5 号 p. 217-223
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    89Sr, 90Srの定量にさいしてβ線スペクトロメトリーでの直接測定をおこなえば, 従来の常法である90Y-ミルキング分離操作をはぶくことができ, Sr画分を分離後の2週間の放置期間も不必要となり, 多数試料の定量が容易となる。本法は環境放射能パックグラウンド調査に適用するβ線スペクトロメトリーについて検討した。
    すなわち, 89Sr, 90Sr, 90Yの混合β線スペクトルの直接測定値を解析するにあたっての各核種相互の妨害係数を求め, これにもとついて簡単な連立方程式によって3者を分析定量することをは, かった。
    本法による測定値は, 試料重量 (試料の厚さ) の異なる各種の既知試料の値とのよい一致をみせまた90Srについては常法 (ミルキング法) とほぼ一致した。
    本法を用いて実際の環境試料測定を試みた結果, 中共核爆発実験に由来すると推定される89Srを検出した。
  • 大野 茂, Gloria A. ASPRER, 本郷 昭三, 鈴木 正, 渡辺 征紀
    1971 年 20 巻 5 号 p. 224-227
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    アクチバブルトレーサーとして用いるための基礎資料を得るため, ラットの軟組織中のユーロピウムの定量を放射化分析法により試みた。あらかじめ, 試料中のユーロピウムをシュウ酸カルシウムと共沈させ, ロ紙上にあつめたのち, 気送管内で照射した。照射後, 試料を0.2N硝酸にとかし, 硝酸アルミニウム10g加えて, 152mEu (半減期9.2h) をTBP (100%) で抽出した。
    標準添加法と放射化分析法の併用により定量した結果, 肺, 0.006~0.007μg, 肝臓0.015~0.017μg, 骨 (灰化重量0.2g) 0.0016~0.0017μg, 尿 (1日あたり) 0.0007~0.001μgであった。この方法による検出限界は0.0001μg, 精度は約±6%であった。
  • 土田 竜也, 岡 利之, 越智 宏暢
    1971 年 20 巻 5 号 p. 228-233
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    131I-BSPによる肝機能検査法の簡約化を目的として体外計測により記録した血中放射能曲線ydを利用する方法を試み, 日常臨床検査法としての有用性について検討した。方法: 131I-BSPの1μCi/kgを静注し, その直後より15~20分間心臓部体外計測によりydを描記する。この曲線を縦軸 (Y) にactivityを, 横軸 (X) に時間 (分) をとった半対数グラフに転写, 作図する。ydは初期の急下降部 (B) と5分前後よりはじまる緩下降部 (A) との2つのcomponentに解析される。いま, yd後半部を補外してえたAの延長とYとの交点をA0 (零時濃度) とすると診断指標に選んだ血中半減時間t1/2と血中停滞率.R (%) はつぎのごとくして求めることができる。すなわち, t1/2はAoが1/2AoになるA上の時刻であり, R (%) はbn/Ao×100である。ただし, bnはA上の10または15分値である。結果: 健常成人11例から求めた正常値 (t1/2) は7.2±1.6分, R10 (%) は39.8±7.3%, R15 (%) は25.3±6.7%である。一方, 肝疾患時には肝機能障害の程度に応じてt1/2は延長し, R (%) は上昇した。また, 健常, 肝疾患の21例において同時施行したICG法と本法の10分, 15分停滞率とはよく相関した (r=0.85, 0.84) 。
    体外計測を利用した本法は連続採血の要なく, 比較的簡単, 被検者に苦痛を与えず, 日常臨床検査法として定着すべき可能性のあることを示唆するものである。
  • Henry. S. PENN, 筧 弘毅, 有水 昇, M. ZEILER, 秋庭 弘道
    1971 年 20 巻 5 号 p. 234-237
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    ウシの胆汁からブタノールを用いて抽出した物質は95%のタウロコール酸を含んでいる。透析によりタウロコール酸を除いた成分に131I-標識人血清アルブミンを結合させたものは腫瘍によく集まり, また化合物をペーパークロマトグラフィで展開することにより安定であることを確かめた。この物質をWalker 256がん肉腫ラットの腹腔内に注射したところ種々の程度に腫瘍の発育抑制効果を認めた。投与量と効果はほぼ比例関係にあり, また組織病理学的な検査でも同じことが示された。しかし最少投与群1.25mg/100g (体重) と対照群との間に差異は認められなかった。最多投与群10mg/100g (体重) では腫瘍に広範な壊死がみられた。毒性を投与群と対照群とについて調べたところ肝と腎について有意の差は認められなかった。
  • Henry S. PENN, 筧 弘毅, 有水 昇, M. ZEILER, 秋庭 弘道
    1971 年 20 巻 5 号 p. 238-241
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    ウシ胆汁抽出物 (BBD) にラットのWalker 256腫瘍に対して発育抑制作用を示す物質 (ATF) の含まれていることが実験で判明したので, この物質 (ATF) を末期がん7例に試み治療効果を検討した。 (1) ATF (100mg) に131I-人血清アルブミソ (500μCi) を結合させたものを静注したところ, 腫瘍部に一致して放射能の高まりを認めた。 (2) ATFによる治療例中2例の死亡 (乳がんおよび細網肉腫) があったが細網肉腫には治療中転移巣の一時的な縮小と組織像では核に高度の空胞化とを認めた。横紋筋肉腫一例, 線維肉腫一例は無効, 皮膚がんおよび副腎腫は効果未定であったが, 肺がんでは延命効果をみとめた。
  • 大西 正義, 仁木 栄次
    1971 年 20 巻 5 号 p. 242-244
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 落合 敏郎
    1971 年 20 巻 5 号 p. 245-251
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • シンチスキャナ
    橿尾 英次
    1971 年 20 巻 5 号 p. 252-259
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 20 巻 5 号 p. A1147-A700
    発行日: 1971/05/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
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